この記事で分かること
- ファイル・検索・編集など、日常的に使う基本のショートカット
- 数式編集中・複数シート操作・貼り付けオプションという、場面別のショートカット
- マウスに持ち替えずに一連の作業を終わらせる組み合わせ方
ショートカットを覚えたいが数が多くてどれから手を付ければいいか分からない、という方に向けて書いています。
どんな場面で使うか
- 定型作業でマウスとキーボードの往復が多く、地味に時間を取られている
- 数式を入力・編集している最中に、マウスに持ち替えたくない
- 複数のシートを行き来しながら作業していて、シート切り替えが多い
- コピーしたデータを、書式は変えずに値だけ貼り付けたい(逆に書式だけ揃えたい)
基本説明
ショートカットは、覚えた数よりも自分がよく行う操作に当たっているかで効果が決まります。1日に何度も繰り返している操作を1つ置き換えるほうが、めったに使わない操作を10個覚えるより体感が変わります。
そこでこの記事では、まず日常操作の基本をまとめたうえで、後半を「数式を編集しているとき」「複数シートを行き来しているとき」「貼り付け方を選ぶとき」の3つの場面に分けています。前半をひととおり眺めて、後半は自分の作業に近い場面だけ読む形で構いません。
なお、キーの表記はWindows版Excelを前提にしています。Mac版ではCtrlがcommandに置き換わるなど対応が異なる場合があります。
手順
基本1:ファイル・ブックの操作
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + N |
ブックを新規作成する |
F12 |
名前を付けて保存する(Alt + F2も同じ動作の古い割り当て) |
Ctrl + S |
上書き保存する |
基本2:検索と選択
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + F |
検索 |
Ctrl + H |
置換 |
Ctrl + A |
選択範囲を広げる(下の補足参照) |
Ctrl + Shift + 方向キー |
そのデータの最後尾まで一気に選択する |
Ctrl + Aは、押したときの状態によって選択される範囲が変わります。
- 何もないセルを選んでいるとき:シート全体
- データのあるセルを選んでいるとき:そのデータを含む範囲全体
- オブジェクトを選択しているとき:シート内の全オブジェクト
基本3:編集と書式
| キー | 動作 |
|---|---|
F2 |
選択しているセルを編集モードにする(ダブルクリックと同じ) |
Ctrl + Y |
直前の操作を繰り返す(Ctrl + Zで戻した操作のやり直しにもなる) |
Ctrl + ; |
現在の日付を入力する |
Ctrl + 1 |
「セルの書式設定」ダイアログを開く |
Ctrl + Shift + > / < |
フォントサイズの拡大/縮小 |
Alt + Shift + → / ← |
行・列のグループ化/グループ解除 |
F2は、セルを選んだままキー入力を始めると既存の内容が消えてしまう場面で効きます。F2で編集モードに入ってから方向キーを押せば、セル内のカーソル移動として扱われます。
Ctrl + Yは、同じ操作を何度も繰り返すときに便利です。たとえばセルの結合を1回行った後、別のセルを選んでCtrl + Yを押すと同じ結合が適用されます。
場面1:数式を編集しているとき
| キー | 動作 |
|---|---|
F4 |
数式内のセル参照を、相対参照↔絶対参照↔複合参照の順に切り替える |
Esc |
編集中の入力を取り消して、編集前の状態に戻す |
Alt + Enter |
セル内で改行する(Enterで確定せずに続けて入力したいとき) |
Ctrl + Shift + Enter |
配列数式として確定する(スピル非対応の環境で配列数式を使う場合) |
F4は、数式の一部(例:A1)にカーソルを合わせた状態で押すと$A$1→A$1→$A1→A1の順に切り替わります。$を手入力するより速く、打ち間違いも防げます。編集モードに入るキーは基本3のF2です。
場面2:複数のシートを行き来しているとき
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + Page Down |
次のシートに移動する |
Ctrl + Page Up |
前のシートに移動する |
Shift + F11 |
新しいシートを挿入する |
シートの数が多いファイルでは、Ctrl + Page Down / Upだけでシート見出しをクリックせずに移動できます。
なお、複数シートをまとめて選択(グループ化)して同じ操作を一度に適用したい場合は、シート見出しをCtrlを押しながらクリックします。これだけはマウス操作になりますが、同じ表を複数シートに作るときに効果が大きいので、この場面とセットで覚えておくと便利です。
場面3:貼り付け方を選ぶとき
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl + Alt + V |
「形式を選択して貼り付け」ダイアログを開く |
Ctrl + Alt + V の後 V |
値のみ貼り付け |
Ctrl + Alt + V の後 T |
書式のみ貼り付け |
Ctrl + Alt + V の後 F |
数式のみ貼り付け |
数式が入ったセルをコピーして「見た目(書式)は変えずに値だけ貼り付けたい」という場面はよくあります。Ctrl + Alt + Vでダイアログを開いた後、続けてVを押すと値のみが貼り付けられます。
サンプルコードまたは例
組み合わせて使う例
「シートAの数式をコピーし、シートBの同じ位置に値だけ貼り付ける」という一連の操作は、マウスなしで次のように完結できます。
- コピー元のセルで
Ctrl + C Ctrl + Page DownでシートBへ移動- 貼り付け先のセルにカーソルを合わせ、
Ctrl + Alt + V→Vで値のみ貼り付け
練習の考え方
一度に多くを覚えようとすると、結局どれも思い出せずマウスに戻ってしまいます。まず1つだけ決めて、1週間その操作だけキーボードで行うようにすると、指が覚えて無意識に使えるようになります。慣れたら次の1つに進む、という進め方が結果的に早く身につきます。
よくあるエラー
F4を押しても参照が切り替わらない:数式の編集モードに入っていない状態(セルを選択しているだけの状態)で押すと、直前の操作の繰り返しとして扱われます。数式バーやセル内にカーソルがあり、対象のセル参照にカーソルが重なっているか確認してください。Ctrl + Aで意図しない範囲が選ばれる:上の補足のとおり、選択しているセルの状態によって範囲が変わります。データ範囲だけを選んだつもりがシート全体だった、という取り違えは書式設定の事故につながるので、押した後に選択範囲を目視で確認する習慣をつけると安全です。Ctrl + Alt + Vが別の動作に割り当てられている:一部のノートPCではAltキーがファンクションキーの制御と競合することがあります。その場合はCtrl + Vで貼り付けた直後に表示される「貼り付けオプション」アイコンを、下矢印+Enterのキーボード操作で選ぶ方法でも代用できます。- シートのグループ化を解除し忘れる:複数シートを選択したまま入力すると、選択した全シートの同じセルに同時に入力されてしまいます。作業後は他のシートをクリックしてグループ化を解除する習慣をつけてください。
まとめ
ショートカットは、基本のキーをひととおり押さえたうえで、自分の作業に近い場面(数式編集・複数シート・貼り付け)のものを足していくと定着しやすくなります。すべてを覚える必要はありません。まずは普段よく行う操作を1つ選んで、1週間キーボードだけで行うところから試してみてください。
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